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第3回若手研究交流会

9月11日(日)に,日本応用数理学会研究部会「若手の会」が主催する「第3回若手研究交流会」を下記の要領で開催します.

プログラム

09:55〜10:00 オープニング

10:00〜10:20
井元 佑介(京都大学)
1細胞データ科学の魅力
10:20〜10:40
佐藤 寛之(京都大学)
幾何学的最適化の数理
10:40〜11:00
高安 亮紀(筑波大学)
精度保証付き数値計算を使う研究の最近の進展
11:00〜11:20
関根 晃太(千葉工業大学)
私の精度保証付き数値計算の研究成果は

11:20〜13:00 休憩

13:00〜13:20
西口 純矢(東北大学)
時間遅れ系と遅延微分方程式
13:20〜13:40
赤岩 香苗(京都産業大学)
可積分系と行列固有値問題
13:40〜14:00
友枝 明保(関西大学)
交通流の数理モデリング
14:00〜14:20
安田 和弘(法政大学)
数理ファイナンス分野の紹介

14:20〜14:40 休憩

14:40〜15:00
山中 卓(青山学院大学)
企業研究者としての経験から得たこと
15:00〜15:20
剱持 智哉(名古屋大学)
偏微分方程式に対する有限要素法の$L^p$理論
15:20〜15:40
佐藤 峻(東京大学)
混合微分を含む発展方程式に対する構造保存数値解法
15:40〜16:00
榊原 航也(岡山理科大学・理化学研究所)
基本解近似解法の数理

問い合わせ先:
榊原 航也(岡山理科大学・理化学研究所)
ksakaki@ous.ac.jp

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若手の会 @ 2022年度年会

日本応用数理学会2022年度年会が9月8日(木)から9月10日(土)の日程でセミ・ハイブリッド開催されます.
若手の会では,[2022年9月9日(金)10:50~12:10]に研究部会OSを設け,世界的にご活躍されておられる先生方にご講演いただくこととなりました.
研究内容はもちろんのこと,各先生方のご経験をふまえた海外での研究・キャリアや,研究分野・テーマの選択など,通常の学会発表ではなかなか聞くことのできない内容までお話しいただく予定となっております.
是非,皆様のご参加をお待ちしております.

年会の詳しい情報は以下のWEBページよりご確認いただけます.
https://jsiam.org/annual2022/

(以下,講演情報)
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[研究部会OS] 若手の会 [9月8日:10:50-12:10]
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専業主婦学から数理生命医学に至るまで 【40分】
○李 聖林(京都大学高等研究院・ASHBi)

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複数の研究分野の連携と数理科学 【40分】
○谷口 隆晴(神戸大学)
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第7回学生研究発表会

若手の会 第7回学生研究発表会
オンライン開催(2022年3月10日(木)10:00〜)


開催趣旨:
 日本応用数理学会若手の会では、主に修士・学部の学生さんを対象に、通常の学会では発表できないような研究途上の研究を喋ってもらう研究会を開催します。卒業論文を終えたばかりの学部生やちょっと良いアイデアを思いついた大学院生が、発表経験を積んだり、他の研究者の意見を聞けたりするような気軽な場にしたいと思っています。今年度は気鋭の若手研究者の方をお招きし、皆さんのモチベーションアップの機会を提供できたらと思っています。

 また、特定の分野に限らない分野横断的な会です。他分野や他の大学の同年代の方たちとの、良い交流の機会となることを期待します。そして3月10日は応用数理学会研究部会連合発表会後です。連合発表会にご参加の方にも、是非、足を運んで頂けましたら幸いです。


講演申し込み
2022年2月25日(金)までに ,Google フォームより講演情報を入力してください.
※ 応用数理学会 会員でなくても講演可能です.

講演時間:
15分以上(質疑応答込み)を予定してます。

参加申し込み
本会にご参加いただける方は,こちらよりお申し込みください.
※ 応用数理学会 会員でなくても参加可能です.


注意事項:

  • 各講演は15分(質疑応答込み)です。当日、8分で1鈴、10分で2鈴(講演終了)、15分で3鈴(質疑終了)とします。
  • 講演数が多く時間がタイトなため、時間厳守でお願いします。
  • 講演者は休憩中に画面共有のテストを必ずしてください。
  • 聴講者は基本的にマイクをオフにして雑音が入らないようにご協力ください(ビデオは任意とします)。
  • 質問がある場合は、チャット欄に「質問があります」とコメントいただき、座長に指名されたらマイクをオンにして話し始めてください。

特別講演

  • 講演者:包含(東京大学・RIKEN AIP)
  • 講演タイトル:学習基準と評価基準の差を探る
  • 概要:
    機械学習は近年様々な領域において大きな成功を収めている一方で,ロバスト性や公平性といった予測の信頼性に関する問題が次々と報告されている.こうした問題は予測性能が非常に高いモデルや訓練手法においても見られている.本講演では機械学習アルゴリズムの学習基準と学習したモデルの良さを特徴づける評価基準の差異に着目する.この両者を明確に区別することで,アルゴリズムによる予測が我々の期待する性質を持つかどうかを検証し,また目的に応じて適切な学習基準を設計することを目指す.具体的には我々が最近行った敵対的ロバスト性や類似度学習に関する研究結果の紹介を行い,学習基準と評価基準の差を通じて信頼性の高い機械学習を実現する方法に関して議論する.

プログラム

・9:30      Zoomセッション開場
・9:40      オープニング (友枝明保)

セッション1(座長:山中卓)
・9:45ー10:00 ○松田直也(法政大学),安田和弘(法政大学)
[題目] ソルベンシーIIにおける最小二乗モンテカルロ法を用いたリスク計算
[概要] 保険会社は,ソルベンシーIIと呼ばれる規制制度に基づいて,損失をカバーするための自己資金を保有することで,保険を契約している人等を守る必要がある.その算出に確率論的手法が用いられる.ここでは,将来の自己資金を求めるための条件付期待値を近似する方法として,最小二乗モンテカルロ法と呼ばれる方法を用いる.そこで先行研究で調べられている関数以外も用いて実験を行うことで改善点や特徴等を調べることを目的とする.

・10:00ー10:15 ○朝賀弓就(法政大学), 安田和弘(法政大学)
[題目] 確率を歪ませた離散時間モデルにおける経路依存型オプション価格算出
[概要] 本研究ではオプションの価格付けについて取り上げる.原資産価格の変動の確率に注目し,想定される確率よりもリスク回避的に確率を歪めることで,理論上では一通りの価格で算出されるオプション価格を二通りの価格で算出する.二通りの価格とは,売値と買値である.実験として,ヨーロッパ型オプションの価格と様々な経路依存型オプションの価格を算出して比較し,確率の歪みやパラメータの影響について考察を行った.

・10:15ー10:30 〇伊藤翼(法政大), 安田和弘(法政大)
[題目] 恒久的・一時的マーケットインパクトと取引コストを考慮した最適執行問題に関する数値的考察
[概要] 本研究では,恒久的・一時的マーケットインパクトと取引コストを考慮した保有株の売却に関する最適執行問題について確率制御理論を用いて考える.値関数や最適戦略は動的計画原理を用いて導出されるHJB方程式を解くことで得られる.得られた最適戦略の性質を知るため,売買シミュレーションを行った.また,パラメータが値関数や戦略にどのような影響を与えるのかを調べるために感度解析を行った.これらの数値実験結果を紹介する.

[講演キャンセル]・10:30ー10:45 ○岩本晴道(鳥取大),本山裕一(東京大),吉見一慶(東京大),星健夫(鳥取大)
[題目] 並列化モンテカルロ法によるベイズ推定と全反射高速陽電子回折への適用
[概要] 我々は,汎用な実験データ解析フレームワーク「2DMAT」を開発・応用している.本講演では2DMATを用いて,並列化(レプリカ交換)モンテカルロ法によるベイズ推定法を,2次元的(原子数層の厚さしかない極薄膜)物質むけの革新的構造測定法である全反射高速陽電子回折へ適用した.ベイズ事後確率分布(ヒストグラム)により,大域解・局所解のみならず,高次元データ空間における異方的不確かさを得ることができた.

・10:45ー11:00 〇堀篤史(京都大学)
[題目] 2段階分布的ロバストCournot–Nash均衡問題と均衡解の存在性
[概要] 2段階確率Cournot–Nash(CN)均衡問題はオペレーションズ・リサーチの分野で近年注目を集めている不確実性の下での非協力ゲームである。従来の2段階確率CN均衡問題の研究はモデルに現れる確率変数の確率分布は既知と仮定していたが、現実では分布が正確に推定できないことがしばしばある。本研究では分布不確実性を考慮した2段階分布的ロバストCN均衡問題を提案し、その均衡解の存在性を明らかにする。

・11:00ー11:15 ーーーーー 休憩 ーーーーー

セッション2(座長:高安亮紀)
・11:15ー11:30 ○磯部伸(東京大),奥村瑞歩(東北大)
[題目] 深層学習の, 微分方程式論および数値解析学によるある見方について
[概要] 深層構造をODE,学習を変分問題と捉えて深層学習を解析学的に研究する立場がある. 講演者らは,そこに「運動論的正則化 (kinetic regularization) 」を導入することで,深層ニューラルネットワークや,その学習の理論的・数値解析的な安定性を研究している.この観点から,“平均場ゲーム”という変分問題の近似として,深層学習を理論的に捉えることの可能性や有用性について議論したい.

・11:30ー11:45 ○中本幸佑(芝浦工業大学), 石渡哲哉(芝浦工業大学)
[題目] Batch Normalizationと活性化関数に関するニューラルネットワークの学習の安定性における考察
[概要] 深層のニューラルネットワークモデルの学習を安定化させる工夫の1つとしてBatch Normalizationが知られていて現在広く用いられているが、これが機械学習モデルに及ぼす効果についての数理的な理解はまだあまり進んでいない。本発表では、数理的な考察を与えることを目的として、損失に対し変動量を導入し、変動量と損失関数の推移を観察した結果を紹介する。

・11:45ー12:00 北野智也(大阪大学), 宮武勇登(大阪大学), 降籏大介(大阪大学)
[題目] 解釈性の高い高速なトピック解析に向けて
[概要] 大量の文書データに含まれる話題を推定するトピック解析分野で利用されてきた従来のモデルは, 高い性能を誇るが, 多大な計算コストを要する. 近年, 深層学習分野との融合により, トピック解析の高速化が期待される一方で, 安易なモデル改良は性能を損なう危険を孕む. 本発表では, モデル内のデータ利用箇所を増やすことで性能向上を図ったモデルを数値実験結果と共に紹介し, 現状の課題点を明らかにする.

・12:00ー13:00  ーーーーー 休憩 ーーーーー

特別講演(座長:宮武勇登)
・13:00ー14:00 包含(東京大学・RIKEN AIP)
[題目] 学習基準と評価基準の差を探る
[概要] 機械学習は近年様々な領域において大きな成功を収めている一方で,ロバスト性や公平性といった予測の信頼性に関する問題が次々と報告されている.こうした問題は予測性能が非常に高いモデルや訓練手法においても見られている.本講演では機械学習アルゴリズムの学習基準と学習したモデルの良さを特徴づける評価基準の差異に着目する.この両者を明確に区別することで,アルゴリズムによる予測が我々の期待する性質を持つかどうかを検証し,また目的に応じて適切な学習基準を設計することを目指す.具体的には我々が最近行った敵対的ロバスト性や類似度学習に関する研究結果の紹介を行い,学習基準と評価基準の差を通じて信頼性の高い機械学習を実現する方法に関して議論する.

・14:00ー14:15  ーーーーー 休憩 ーーーーー

セッション3(座長:井元佑介)
・14:15ー14:30 ○織田遥向(東京大学)
[題目] パーシステントホモロジーによる図形の数え上げ
[概要] 本発表ではパーシステントホモロジー(PH)による図形の数え上げ手法について議論する。特に医学技術に現れる図形を意識し、ノイズと重なりのある図形を扱う。まず、数え上げ問題の定式化のための定義を行い、それに基づき提示する数え上げ方法の正当性を示す。次に、数え上げ手法が機能していることをモデル画像で見る。さらに、PHに用いる複体の種類が数え上げに与える違いを議論し、医学技術への実用化について述べる。

・14:30ー14:45 ○竹田航太(京都大学),坂上貴之(京都大学)
[題目] 流体力学へのUQ的アプローチの事例紹介
[概要] 流体運動は非線形が強く数学解析・数値計算ともに難しい.初期値鋭敏性を含むカオス的なふるまいのため,気象予報など応用上での課題も多い.不確実性定量化(UQ)は流体力学におけるこれらの問題に対して,可能性のある解決策を提案できる.本講演では(A) 非粘性非圧縮定常流のHMCによるモンテカルロ近似と(B) 観測値のトポロジー情報から状態を推定するトポロジカルデータ同化理論という2つの事例を紹介する.

[講演キャンセル]・14:45ー15:00 ○田中竣(大阪大学)
[題目] 肺癌miR-451と数理モデル
[概要] microRNAはゲノム上にコードされ、他の遺伝子の発現を調整するという生命現象において重要な役割を担っている。肺非小細胞癌について、肺癌と非腫瘍部とを検討すると癌では非腫瘍部に対してmiR-451の発現が低下していた。本研究の目的は、miR-451を含んだ数理モデルの構築により癌が発現する条件を解析することである。

・14:45ー15:00 水戸岡拓海(明治大)
[題目] 毛細管現象の数理解析
[概要] 毛細管現象とは,毛細管内の液体が表面張力によって壁際で上昇・下降する現象である.それによってできた曲面のことをメニスカスと呼ぶ.メニスカスの形を決めるには接触角が重要になるが,接触角を直接求めることは容易ではない.本講演では,メニスカスの形を再現するために,ヤング・ラプラスの関係式から導出した方程式を,shooting法を用いて数値的に解く.その結果と実際の現象を画像で比較し,現象に適合した接触角を見つける.

・15:00ー15:30  ーーーーー 休憩 ーーーーー

セッション4(座長:安田和弘)
・15:30ー15:45 〇栗原空良(武蔵野大学),友枝明保(関西大学),高石武史(武蔵野大学)
[題目] 体の回転効果を取り入れた歩行者のシミュレーション
[概要] これまでに,群衆運動を数理モデルで記述した先行研究がおこなわれてきた.これらのモデルでは,他の歩行者と衝突しないための要素が取り入れられている.本研究では,歩行者の「肩」に注目し,他の歩行者と肩が衝突する際に体を回転させるだろうという考察のもと,体の回転効果を微分方程式で与えることを考えた.この改良したモデルと既存のモデルについて,歩行者のふるまいを比較していく.

・15:45ー16:00 〇岡野桃子(武蔵野大学),友枝明保(関西大学),高石武史(武蔵野大学)
[題目] AUTOを用いた追従モデルの分岐解析
[概要] 渋滞研究の一つとして追従モデルからのアプローチがある.追従モデルとは,車の個々の動きを表現する交通流モデルである.その中でもOVモデルは,加速度を最適速度と現在の速度の差で表現するモデルである.OVモデルは分岐解析により一定の密度になると分岐が起こり,双安定が現れることが知られている.本研究では,分岐解析ソフトであるAUTOを用いて最適速度関数を変更したときの分岐解析を行う.

・16:00ー16:15 太田舜(明治大)
[題目] 摩擦力を考慮した最速降下線問題について
[概要] 古典的な最速降下曲線の問題に対して,その解はサイクロイド曲線になることが知られている.しかしこの問題では粒子が滑る際に生じる摩擦力については考慮されていない.本講演では,クーロン摩擦を考慮した最速降下線問題を考え,その解の導出方法や,得られた解について考察する.

・16:15ー16:30  ーーーーー 休憩 ーーーーー

セッション5(座長:佐藤峻)
・16:30ー16:45 ○志賀大知(芝浦工業大学), 石渡哲哉(芝浦工業大学)
[題目] 時間非整数階移流方程式に対する単調性保存スキーム
[概要] 移流方程式の時間微分に非整数階微分を導入した時間非整数階移流方程式は数値的に解く場合、適切に離散化しなければ数値解が不安定化する。そこで、本研究では安定化のため風上差分近似を適用し、その安定性と収束性を示した。さらに、風上差分スキームを高精度化したときに現れる数値的振動を抑える(ある種の解の単調性を維持する)非線形スキームを導出した。

・16:45ー17:00 星野秀朋(早稲田大学),米田元(早稲田大学)
[題目] Einstein方程式の拘束条件の保存性に着目した数値計算法について
[概要] 一般相対論の基礎方程式になっているEinstein方程式は拘束条件付き時間発展方程式であり,強い対称性などの条件を課さなければ厳密解を得ることが難しい.そのため,数値計算により数値解を求める必要があるがEinstein方程式の拘束条件はfirst-class constraintであり,拘束条件のエラーが指数関数的に増加し,計算が破綻しやすいということが知られている.本研究では拘束条件がなるべく高い精度で保たれるような数値計算法について考える.

・17:00ー17:15 〇高橋和暉(筑波大学)、高安亮紀(筑波大学)
[題目] Julia言語を用いた常微分方程式の周期解の精度保証付き数値計算
[概要] 精度保証付き数値計算とは、数値計算の誤差を厳密に評価し、数学的に厳密な結果を導く手法である。本研究では、Julia言語を用いて、van der Pol方程式の周期解の精度保証を行う。具体的には、周期解をフーリエ級数で近似でし、フーリエ係数に対する零点探索問題を考えることでニュートンカントロヴィッチ型定理の成立を数値検証する。

・17:15ー17:30 近藤慎佑(筑波大学)、高安亮紀(筑波大学)
[題目] Julia言語を用いたChebyshev補間とその応用
[概要] 本研究ではJulia言語を用いてChebyshev補間を考察する。Juliaは計算速度が速い、オープンソースコミュニティで急速に発展しており、誰でもどこでも開発に参加できるといった特徴を持つ。Chebyshev補間とは、Chebyshev点と呼ばれる標本点上での補間によって関数を近似する多項式補間の一種である。一般にChebyshev補間を行う際、関数の十分な近似値を与える多項式の数は自明でない。本研究では適切な多項式の数を自動決定する方法を考え、Juliaを用いた実装を紹介する。

・17:30      クロージング(山中脩也)


問い合わせ先高安亮紀(筑波大学)

世話人
高安亮紀 (筑波大学)
宮武勇登 (大阪大学)
安田和弘 (法政大学)

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終了イベント

第2回若手研究交流会

若手の会 第2回若手研究交流会
オンライン開催(2021年9月6日(月)10:00〜(予定))


開催趣旨:
 日本応用数理学会若手の会は,応用数学における様々な分野から運営委員がなる研究部会であり,「横」のつながりをより強化できるようなイベントを開催しています.その一環として,日本応用数理学会2021年度年会の前日にあたる9月6日に,「第2回若手研究交流会」を企画いたしました.3月の研究部会連合発表会では学部・修士学生の発表をメインとしていましたが,本会はある程度の研究成果が出ている修士・博士・PDあたりを主とします.また,通常の研究集会とは異なる点として,「このような研究ができるはずだ,してみたいという“妄想” セッション」を用意してみたいと思います.例えば,やってみたい研究があるが他分野の研究者の力が必要となるため実現できていない,こんな研究は面白いんじゃないか,といった,まだ全く完成していないがしてみたい研究を熱く語っていただく時間です.

 本研究交流会は,特定の研究部会に偏ったものではなく,「応用数理学会」に何かしらの意味で関連がある話題であれば全て歓迎されます.いわゆる通常の研究発表はもちろんのこと,学会や研究集会では講演しづらい研究を発表していただくのも全く問題ありません.様々な背景を持たれている皆様の講演を通して,応用数理学会の活動の幅の広さを実感し,これを契機としてさらに活発な研究交流が行われるのではないかと期待しております.9月6日は年会の前日ですので,年会にご参加される方は,是非,本会にも足を運んでいただけますと幸いです.


講演申し込み
  8月27日 [延長] 9月3日(金)17:00 までに ,Google フォームより講演情報を入力してください.(終了しました)

参加申し込み
 本会にご参加いただける方は,9月5日(日)17:00 までに,Google フォームよりお申し込みください.(終了しました)

講演時間:25分


プログラム (詳細へ)

10:30 — 10:35 オープニング

セッション1 (座長:榊原 航也)

10:35 — 11:05 市田 優(明治大学大学院理工学研究科/日本 学術振興会特別研究員)

  • 空間1次元退化放物型方程式における非負の進行波解の分類

11:05 — 11:35 大渡 勝己,木谷 裕紀(名古屋大学)

  • トランプゲーム「大富豪」の数学的解析
昼休憩(1時間25分)
セッション2(座長:相原 研輔)

13:00 — 14:00 佐藤 寛之(京都大学)

  • チュートリアル講演:幾何学的最適化入門
セッション3 (座長:井元 佑介)

14:15 — 14:45 佐竹 祐樹(名古屋大学),曽我部 知広(名古屋大学),剱持 智哉(名古屋大学),張 紹良(名古屋大学)

  • 画像処理における畳み込みの逆演算の存在性について

14:45 — 15:15 下地 優作(明治大学大学院理工学研究科数学専攻)

  • 基本解近似解法の移動境界問題への応用〜今までと,挑戦したいこと〜
セッション4 (座長:佐藤 峻)

15:30 — 16:00 榊原 航也(岡山理科大学・理化学研究所)

  • 幾何学流の数学・数値解析:構造保存型数値解法とSobolev勾配流

16:00 — 16:30 剱持 智哉(名古屋大学大学院工学研究科)

  • Cahn-Hilliard方程式に対して構造保存解法とアダプティブ有限要素法を両立させたい

16:30 — 16:35 クロージング


問い合わせ先:榊原 航也(岡山理科大学・理研) ksakaki@xmath.ous.ac.jp

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終了イベント

第6回学生研究発表会

若手の会 第6回学生研究発表会
オンライン開催(2021年3月8日(月)10:00-(予定))


開催趣旨:
 日本応用数理学会若手の会では、主に修士・学部の学生さんを対象に、通常の学会では発表できないような研究途上の研究を喋ってもらう研究会を開催します。卒業論文を終えたばかりの学部生やちょっと良いアイデアを思いついた大学院生が、発表経験を積んだり、他の研究者の意見を聞けたりするような気軽な場にしたいと思っています。

 また、特定の分野に限らない分野横断的な会です。他分野や他の大学の同年代の方たちとの、良い交流の機会となることを期待します。3月8日は応用数理学会研究部会連合発表会後です。連合発表会にご参加の方にも、是非、足を運んで頂けましたら幸いです。


以下のページから参加登録を行ってください。登録された方にZoomのミーティングURLをご案内します。

参加登録:
https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZYqduurrTwpG9CbtHX4ePVtlU7F0awY7V4S

また、講演申し込みを以下のページで受け付けております。ご講演希望の方は2021年2月26日(金)までに、講演申込を行ってください。


注意事項:

  • 各講演は15分(質疑応答込み)です。当日、8分で1鈴、10分で2鈴(講演終了)、15分で3鈴(質疑終了)とします。
  • 講演数が多く時間がタイトなため、時間厳守でお願いします。
  • 講演者は休憩中に画面共有のテストを必ずしてください。
  • 聴講者は基本的にマイクをオフにして雑音が入らないようにご協力ください(ビデオは任意とします)。
  • 質問がある場合は、チャット欄に「質問があります」とコメントいただき、座長に指名されたらマイクをオンにして話し始めてください。

プログラム

9:30      Zoomセッション開場
9:50      オープニング

セッション1(座長:山中卓)

10:00 — 10:15 〇田中颯紀(武蔵野大学),友枝明保(武蔵野大学)

  • 死角を使用した距離推定
  •  単眼カメラの映像で距離推定を行う場合,2 次元の情報から3次元の情報に変換する必要があり,復元するためには条件を付与する必要がある.本研究ではその条件として,カメラからカメラ画像内の最下層に映り始めるまでの距離(死角)の情報を利用し,距離推定を行った.さらに,カメラのピッチ角が90度からずれたときに,どの程度精度が落ちるかについても調べたので報告する.

10:15 — 10:30 〇甫立捷(武蔵野大学),友枝明保(武蔵野大学)

  • シリンダー型不可能立体の厚み計算について
  •  シリンダー型不可能立体において実際に3Dプリンターで立体を印刷するためには,“厚み”がなければ印刷することができない。不可能立体の厚み計算については既に杉原厚吉氏により提案されているが,私は頂点を動かす時間発展方程式に注目し,その方程式を解くことで,立体を印刷するための“厚み”を計算したので紹介する。

10:30 — 10:45 〇栗原空良(武蔵野大学),友枝明保(武蔵野大学)

  • 避難における人の移動を記述する数理モデルを用いたシミュレーションの比較
  •  これまでは,避難における人の移動について,離散モデルである「フロアフィールドモデル」を用いて研究を行ってきた.現在は,別のアプローチとして,連続モデルである「ソーシャルフォースモデル」を用いて,これまでの研究結果との比較を行っている.今回の発表では,それぞれのモデルを説明し,実際に作成したシミュレーションを紹介する.

10:40 — 11:00 ◯小貫淳(武蔵野大学),友枝明保(武蔵野大学)

  • 3つのトリックを用いただまし絵立体の数理的創作
  •  不可能図形とは, 目を混乱させるだまし絵である. これは, 見た人に立体の印象を与えると同時に, そのような立体はつくれそうにないという感覚ももたらす不思議な絵である. 本発表では「ペンローズの三角形」を数理的に構築する3つの方法について述べた後, Mathematicaを用いて立体を可視化し, 3Dプリンターで実際に印刷する立体の創作手順を紹介する.

11:00 — 11:15  ーーーーー 休憩 ーーーーー

セッション2(座長:友枝明保)

11:15 — 11:30 GALINDO Shirley Mae (新潟大学), LIU Xuefeng (新潟大学)

  • Optimal maximum error estimation for the Lagrange interpolation function
  •  For the linear Lagrange interpolation over triangular elements, we propose an algorithm to provide optimal estimation for error constant under the maximum-norm. The determination of the error constant reduces to a quadratic optimization problem under the constraint condition with the maximum norm. We extended the method of Liu, which is originally developed for rigorous eigenvalue estimation, to solve this quadratic optimization problem, where the Bernstein polynomial and the Fujino-Morley FEM space play a significant role to deal with the condition with the maximum norm.

11:30 — 11:45 〇和田薫(新潟大学),劉雪峰(新潟大学)

  • 微分作用素の固有値解析手法による平板の振動解析
  •  平板の固有振動における節線がなすクラドニ図形の解析等は数学的関心がもたれる.本研究では, 平板振動の問題に対してFujino-Morley有限要素法と微分作用素の固有値解析手法を用いて,固有振動数の近似計算と誤差評価を検討した.特に,Liuの固有値評価手法によって固有振動数の厳密な上下界を得た.

11:45 — 12:00 ○南彩菜(はこだて未来大学),田中吉太郎(はこだて未来大学)

  • 1次元格子上の空間離散モデルにおける拡散誘導不安定化
  •  多細胞生物の発生現象を理論的に調べるために空間方向の独立変数が離散量である数理モデル(離散モデルと呼ぶことにする)が既に多く提案されている.離散モデルの解析手法はまだ分かっていないことが多い.そこで本研究では1次元格子上の離散モデルにおける拡散誘導不安定化を解析する.離散モデルと各点的に同値である連続モデルの構築,平衡点周りのヤコビ行列の固有値問題から離散モデルの拡散誘導不安定化の条件を説明する.

12:00 — 12:15 ○小金丸和穂(京都大),佐藤寛之(京都大)

  • リーマン多様体上の非平滑方程式に対するレトラクションを用いた一般化ニュートン法
  •  非線形方程式の高速な求解アルゴリズムとして知られるニュートン法は,対象とする関数が連続的微分可能でない場合には適用できないため,より広いクラスの関数に対して拡張された一般化ニュートン法が提案されている.本研究では,一般化ニュートン法のリーマン多様体上への拡張および,提案アルゴリズムの多様体上の制約付き最適化問題への応用を提案する.また,数値実験によって本研究の既存研究に対する優位性を実証する.

12:15 — 13:15  ーーーーー 休憩 ーーーーー

セッション3(座長:榊原航也)

13:15 — 13:30 ○趙仁傑(名大),曽我部知広(名大),剱持智哉(名大),張紹良(名大)

  • クラスタリングのためのk-means#法の計算量削減の試み
  •  k-means#法はクラスタリングのための反復解法である.k-means#法の1反復には,ランダムな順序に従って逐次的にデータ点の属すべきクラスタを探す処理がある.本研究ではk-means#法の計算量削減を試みる.具体的には,反復回数の削減のために,完全なランダムではない順序を提案する.また,1反復の演算量削減のために,属すべきクラスタが変わらない点を予測することを提案する.数値実験により提案手法の効果を確認する.

13:30 — 13:45 ○秋田康輔(大阪大学),宮武勇登(大阪大学),降籏大介(大阪大学)

  • 深層学習を用いてモデルの不確かさを考慮するデータ同化手法の提案
  •  データ同化では,通常,モデルの誤差(ノイズ)に仮定をおいて状態推定を行う.しかし,現実問題において,常に適切な仮定が定められるとは限らない.そこで,近年,データ同化による推定値を用いて,深層学習によってモデルの不確かさを学習し,モデルを改善させた上で状態推定を行う取り組みが行われている.本発表では,その取り組みを参考に,アンサンブルカルマンフィルタによる推定手法を提案し,簡単な数値実験例も示す.

13:45 — 14:00 ○豊田和人(公立はこだて未来大学),田中吉太郎(公立はこだて未来大学)、香取勇一(公立はこだて未来大学)、高木清二(公立はこだて未来大学)、櫻沢繁(公立はこだて未来大学)

  • Belousov-Zhabotinsky反応によるsin波を生成するレザバー計算の提案とシミュレーション
  •  機械学習手段の一つとして知られるレザバー計算には,中間層であるレザバーに物理現象を用いることができるという特性がある.本研究では,酸化還元状態が周期的に変化するBZ(Belousov-Zhabotinsky)反応を物理現象と見なし,レザバーに実装する.まず,理論上可能かどうかを検証するために,BZ反応の偏微分方程式モデルを用いて数値シミュレーションを行なった.その結果,BZ反応を用いるレザバー計算で三角関数に近い挙動を生成できた.

14:00 — 14:15 ○木村優希(はこだて未来大学),鉢呂誠市(公立はこだて未来大学),田中吉太郎(公立はこだて未来大学),高木清二(公立はこだて未来大学),櫻沢繁(公立はこだて未来大学)

  • Belousov-Zhabotinsky反応のRZモデルの結合振動子と周期的な光刺激による原生生物の予測現象の再現
  •  本研究ではモジホコリの実験を例にして,BZ反応のRZモデルの結合振動子と光刺激を用いて原生生物の記憶に関する発生機構を調べることを目的とし ている.モジホコリは周期的な刺激に対して予測できる能力を有していることが実験により示されている.モジホコリの周期的な刺激に対する応答性をBZ反応の光応答性として,原生生物の記憶に関する発生機構を数理モデルを用いて再現した.

14:15 — 14:30 ○羽田充宏(大阪大学),岩崎悟(大阪大学)

  • 四次元変分法を用いた熱拡散方程式のパラメータ推定
  •  熱源推定問題は熱拡散方程式に従うシステムにおいて限られた領域での観測データから熱源を表す項や初期値を推定する逆問題であり,工学,科学的重要性により様々な研究がなされている.本研究では熱源推定問題に対して非逐次型データ同化アルゴリズムの一つである四次元変分法を用いたアプローチで取り組み,初期温度分布に加え複数の熱源の発生時刻,位置,温度を推定できる枠組みを提案した.

14:30 — 14:45  ーーーーー 休憩 ーーーーー

セッション4(座長:高安亮紀)

14:45 — 15:00 三輪崇史(東京工業大学)

  • COVID-19の数理モデルと確率制御
  •  COVID-19の感染拡大を抑制するために,接触率制御とワクチン制御がとられている.その戦略を検証するためのツールとして,接触率制御とワクチン制御を考慮したstochastic SEIR modelを提案する.さらに構成したモデルを用いて,感染拡大を抑制するための最適な戦略を与えるべく確率最適化問題として定式化する.最適化問題は偏微分方程式を解くことに帰着させ,その解を数値的に求め,近似的な最適制御を与える. 

15:00 — 15:15 ○宮武朋晃(大阪大学),宮武勇登(大阪大学),降籏大介(大阪大学)

  • 常微分方程式の数値解法における丸め誤差の確率論的性質の観察
  •  数値計算における丸め誤差の定量的評価は実用上重要な課題である.近年の研究では,内積などの線形演算における丸め誤差に関して,従来の誤差評価を改善する確率論的な解析手法が提案されている.本発表では,常微分方程式の初期値問題における数値解法に対し,丸め誤差の確率論的な性質に着目してその挙動を調べた結果を紹介する.

15:15 — 15:30 吉田賢樹(法政大学)

  • 種々の多変数ホークス過程のExact Simulationを用いた破産確率の分析
  •  本講演では,種々の多変数ホークス過程によってモデル化されたクレーム到着をもつリスク過程における,保険破産確率を数値的に与える.種々の多変数ホークス過程は,ファイナンスや保険,その他の分野で存在する伝播やクラスタのモデリングに対して有用な特徴をもっている.数値実験では,バイアスの入らないサンプルパスを生成するExact Simulationを使用する.

15:30 — 15:45 〇中村俊介(法政大学),安田和弘(法政大学)

  • 保有株売却に対する最適執行問題の数値シミュレーションによる評価
  •  Carteaらが提唱した,成行注文を用いた保有株売却に対する取引戦略に対して実験と考察を行った.取引戦略は,2つの市場インパクト,満期での売却価格,株の保有時間に対するペナルティを要素として,動的計画法から導かれるHJB方程式より売却速度として策定される.実験としては,オイラー・丸山近似を用いて作成した仮想の株価のもとで取引を行い,満期の設定や取引回数の変更による評価額の推移に対して考察を行った.

15:45 — 16:00  ーーーーー 休憩 ーーーーー

セッション5(座長:山中脩也)

16:00 — 16:15 ○大森みなみ(武蔵野大学),友枝明保(武蔵野大学)

  • 視覚復号型暗合について
  •  視覚復号型暗号とは, 計算を用いずに視覚のみで復号可能な暗号のことをいう. 具体的には, 透明シートに印刷された意味の持たない画像を複数枚用意し, それらを重ね合わせることで秘密情報を復元するものである.本発表では,白黒画像の視覚復号型暗号のしくみの説明からはじめ,カラー画像の場合や拡張視覚復号型暗号について述べる.

16:15 — 16:30 〇藤井亨麿(武蔵野大学),友枝明保(武蔵野大学)

  • 窓枠の奥行を惑わす不可能モーション立体の数理的創作
  •  柱を挟んだ位置にある 2 つの窓に棒を通すと,その棒が柱の手前を通過するという実際にありえない現象を起こす錯覚立体,「2つの窓の串刺しの技」がある.この作品は線画という2次元の絵から3次元の立体に復元するときの座標を求めることで完成する.本発表では「2つの窓の串刺しの技」の構築方法とその方法で製作したオリジナルの作品を紹介する.

16:30 — 16:45 〇柴⽥茂樹(武蔵野⼤学),友枝明保(武蔵野大学)

  • エレベーターのup-peak-trafficにおける輸送効率に関する数理モデル研究
  •  up-peak-trafficとは, エレベーターの主要な流れが上り方向となる出勤時間帯などでよく起こるエレベーターの渋滞である. この渋滞において効率良く客を運搬できる方法を見つけるために確率セルオートマトンを用いてエレベーターの動きをモデル化した. 本研究では, エレベーターのup-peak-trafficにおける輸送効率を数理モデルシミュレーションによって検証し, その結果から効率良いエレベーターの運搬方法について議論する.

16:45 — 17:00 〇小林秀(武蔵野大学),友枝明保(武蔵野大学)

  • 減速相互作用が導く合流部での流量改善
  •  高速道路において2車線から1車線に切り替わる合流部で渋滞がよくみられる.この原因の1つとしてスムーズな合流が実現されておらず,区間線を引くことが提案されている.区間線とは黄色の実線で定義される車線変更禁止線のことであり,本発表では区間線の影響を調べるためにスロースタート効果を考慮した交互合流モデルを構築し,区間線配置場所を変えたときの流量を数値シミュレーションで検証したので,その結果を報告する.

17:00 — 17:15 〇市川葵(筑波大学),高安亮紀(筑波大学)

  • フーリエスペクトル法を用いた遅延Duffing方程式の周期解の精度保証付き数値計算について
  •  本発表では、脳の皮質視床における脳波のモデルである遅延Duffing方程式の周期解について, 精度保証付き数値計算を用いた解の数値検証を行うことを考える. 具体的には, フーリエスペクトル法を用いて周期解の近似計算を行い, Newton-Kantorovichの定理を用いて得られた近似解の近傍に周期解が一意に存在することを検証する. 

17:15 — 17:30 〇宮内洋明(筑波大学),高安亮紀(筑波大学)

  • 単位円盤領域上における半線形楕円型偏微分方程式の解の精度保証付き数値計算
  •  本研究では非線形楕円型偏微分方程式であるEmden方程式を例に、単位円板領域上における厳密解をフーリエ-ベッセル展開する精度保証付き数値計算方法を考える。有限次元の近似解を無限次元の関数空間で数値検証するために、フーリエ-ベッセル展開の係数の離散畳み込みの評価が必要になる。そこで係数の畳み込みを計算し、ニュートン-カントロヴィッチの定理を用いて解の精度保証を行うフレームワークについて紹介する。

17:30      クロージング


問い合わせ先: 高安亮紀(筑波大学)https://www.risk.tsukuba.ac.jp/~takitoshi/

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終了イベント

若手の会 @ 2020年度年会

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[研究部会OS] 若手の会 @ 日本応用数理学会2020年度年会,オンライン開催(2020年9月8日(火) : 14:50-16:10)
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日本応用数理学会2020年度年会が9月8日(火)から9月10日(木)の日程でオンライン開催されます.
若手の会では,[9月8日(火)14:50-16:10]に研究部会OSを設け,世界的にご活躍されておられる若手の先生お二人にご講演いただくこととなりました.
研究内容はもちろんのこと,各先生方のご経験をふまえた海外での研究・キャリアや,研究分野・テーマの選択など,通常の学会発表ではなかなか聞くことのできない内容までお話しいただく予定となっております.
是非,皆様のご参加をお待ちしております.

年会の詳しい情報は以下のWEBページよりご確認いただけます.
https://annual2020.jsiam.org

[研究部会OS] 若手の会 [9月8日:14:50-16:10]
https://annual2020.jsiam.org/program#6838

(以下,講演情報)
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[研究部会OS] 若手の会 [9月8日:14:50-16:10]
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留学と数値解析 【40分】
○中務 佑治 (オックスフォード大学)

[概要]
講演者は東大ーUC DavisーManchesterー東大ーOxfordーNIIーOxfordと異動しながら現在に至ります.本発表では自身の経験に基づいて、海外の生活、研究、キャリアについて紹介させて頂くつもりです.海外で研究することの利点、欠点について、できるだけ客観的にお話しする予定です.また、講演者の専門である数値解析、数値線形代数、関数近似論について主観的立場から述べます.特に留学を検討している学生や若手研究者の方の参考になれば幸いです.ご質問を歓迎します.質問が無ければ時間が余ると思われるので、その場合は通常の研究の話をする予定です.
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機械学習の数理研究と統計科学 【40分】
○鈴木 大慈 (東京大学/理研AIP)

[概要]
現在,機械学習は深層学習の勃興やデータ科学ブームに後押しされ,注目を浴びやすい分野に発展してきた.一方で,そのような流行以前においては機械学習は必ずしも学問分野として高く評価されていたわけではない.本講演では,そのような比較的新興分野である機械学習において研究を進めるようになったきっかけや機械学習分野における研究の進め方に関する特色を述べ,また研究テーマの選択における基本的な考え方などを述べたい.特に,分野の流行度合いがどのように研究の進め方や研究テーマの選択に影響するかについてや,変化のスピードが速い分野における個人的な心構えについても述べてみたい.
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