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第6回学生研究発表会

若手の会 第6回学生研究発表会
オンライン開催(2021年3月8日(月)10:00-(予定))


開催趣旨:
 日本応用数理学会若手の会では、主に修士・学部の学生さんを対象に、通常の学会では発表できないような研究途上の研究を喋ってもらう研究会を開催します。卒業論文を終えたばかりの学部生やちょっと良いアイデアを思いついた大学院生が、発表経験を積んだり、他の研究者の意見を聞けたりするような気軽な場にしたいと思っています。

 また、特定の分野に限らない分野横断的な会です。他分野や他の大学の同年代の方たちとの、良い交流の機会となることを期待します。3月8日は応用数理学会研究部会連合発表会後です。連合発表会にご参加の方にも、是非、足を運んで頂けましたら幸いです。


以下のページから参加登録を行ってください。登録された方にZoomのミーティングURLをご案内します。

参加登録:
https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZYqduurrTwpG9CbtHX4ePVtlU7F0awY7V4S

また、講演申し込みを以下のページで受け付けております。ご講演希望の方は2021年2月26日(金)までに、講演申込を行ってください。


注意事項:

  • 各講演は15分(質疑応答込み)です。当日、8分で1鈴、10分で2鈴(講演終了)、15分で3鈴(質疑終了)とします。
  • 講演数が多く時間がタイトなため、時間厳守でお願いします。
  • 講演者は休憩中に画面共有のテストを必ずしてください。
  • 聴講者は基本的にマイクをオフにして雑音が入らないようにご協力ください(ビデオは任意とします)。
  • 質問がある場合は、チャット欄に「質問があります」とコメントいただき、座長に指名されたらマイクをオンにして話し始めてください。

プログラム

9:30      Zoomセッション開場
9:50      オープニング

セッション1(座長:山中卓)

10:00 — 10:15 〇田中颯紀(武蔵野大学),友枝明保(武蔵野大学)

  • 死角を使用した距離推定
  •  単眼カメラの映像で距離推定を行う場合,2 次元の情報から3次元の情報に変換する必要があり,復元するためには条件を付与する必要がある.本研究ではその条件として,カメラからカメラ画像内の最下層に映り始めるまでの距離(死角)の情報を利用し,距離推定を行った.さらに,カメラのピッチ角が90度からずれたときに,どの程度精度が落ちるかについても調べたので報告する.

10:15 — 10:30 〇甫立捷(武蔵野大学),友枝明保(武蔵野大学)

  • シリンダー型不可能立体の厚み計算について
  •  シリンダー型不可能立体において実際に3Dプリンターで立体を印刷するためには,“厚み”がなければ印刷することができない。不可能立体の厚み計算については既に杉原厚吉氏により提案されているが,私は頂点を動かす時間発展方程式に注目し,その方程式を解くことで,立体を印刷するための“厚み”を計算したので紹介する。

10:30 — 10:45 〇栗原空良(武蔵野大学),友枝明保(武蔵野大学)

  • 避難における人の移動を記述する数理モデルを用いたシミュレーションの比較
  •  これまでは,避難における人の移動について,離散モデルである「フロアフィールドモデル」を用いて研究を行ってきた.現在は,別のアプローチとして,連続モデルである「ソーシャルフォースモデル」を用いて,これまでの研究結果との比較を行っている.今回の発表では,それぞれのモデルを説明し,実際に作成したシミュレーションを紹介する.

10:40 — 11:00 ◯小貫淳(武蔵野大学),友枝明保(武蔵野大学)

  • 3つのトリックを用いただまし絵立体の数理的創作
  •  不可能図形とは, 目を混乱させるだまし絵である. これは, 見た人に立体の印象を与えると同時に, そのような立体はつくれそうにないという感覚ももたらす不思議な絵である. 本発表では「ペンローズの三角形」を数理的に構築する3つの方法について述べた後, Mathematicaを用いて立体を可視化し, 3Dプリンターで実際に印刷する立体の創作手順を紹介する.

11:00 — 11:15  ーーーーー 休憩 ーーーーー

セッション2(座長:友枝明保)

11:15 — 11:30 GALINDO Shirley Mae (新潟大学), LIU Xuefeng (新潟大学)

  • Optimal maximum error estimation for the Lagrange interpolation function
  •  For the linear Lagrange interpolation over triangular elements, we propose an algorithm to provide optimal estimation for error constant under the maximum-norm. The determination of the error constant reduces to a quadratic optimization problem under the constraint condition with the maximum norm. We extended the method of Liu, which is originally developed for rigorous eigenvalue estimation, to solve this quadratic optimization problem, where the Bernstein polynomial and the Fujino-Morley FEM space play a significant role to deal with the condition with the maximum norm.

11:30 — 11:45 〇和田薫(新潟大学),劉雪峰(新潟大学)

  • 微分作用素の固有値解析手法による平板の振動解析
  •  平板の固有振動における節線がなすクラドニ図形の解析等は数学的関心がもたれる.本研究では, 平板振動の問題に対してFujino-Morley有限要素法と微分作用素の固有値解析手法を用いて,固有振動数の近似計算と誤差評価を検討した.特に,Liuの固有値評価手法によって固有振動数の厳密な上下界を得た.

11:45 — 12:00 ○南彩菜(はこだて未来大学),田中吉太郎(はこだて未来大学)

  • 1次元格子上の空間離散モデルにおける拡散誘導不安定化
  •  多細胞生物の発生現象を理論的に調べるために空間方向の独立変数が離散量である数理モデル(離散モデルと呼ぶことにする)が既に多く提案されている.離散モデルの解析手法はまだ分かっていないことが多い.そこで本研究では1次元格子上の離散モデルにおける拡散誘導不安定化を解析する.離散モデルと各点的に同値である連続モデルの構築,平衡点周りのヤコビ行列の固有値問題から離散モデルの拡散誘導不安定化の条件を説明する.

12:00 — 12:15 ○小金丸和穂(京都大),佐藤寛之(京都大)

  • リーマン多様体上の非平滑方程式に対するレトラクションを用いた一般化ニュートン法
  •  非線形方程式の高速な求解アルゴリズムとして知られるニュートン法は,対象とする関数が連続的微分可能でない場合には適用できないため,より広いクラスの関数に対して拡張された一般化ニュートン法が提案されている.本研究では,一般化ニュートン法のリーマン多様体上への拡張および,提案アルゴリズムの多様体上の制約付き最適化問題への応用を提案する.また,数値実験によって本研究の既存研究に対する優位性を実証する.

12:15 — 13:15  ーーーーー 休憩 ーーーーー

セッション3(座長:榊原航也)

13:15 — 13:30 ○趙仁傑(名大),曽我部知広(名大),剱持智哉(名大),張紹良(名大)

  • クラスタリングのためのk-means#法の計算量削減の試み
  •  k-means#法はクラスタリングのための反復解法である.k-means#法の1反復には,ランダムな順序に従って逐次的にデータ点の属すべきクラスタを探す処理がある.本研究ではk-means#法の計算量削減を試みる.具体的には,反復回数の削減のために,完全なランダムではない順序を提案する.また,1反復の演算量削減のために,属すべきクラスタが変わらない点を予測することを提案する.数値実験により提案手法の効果を確認する.

13:30 — 13:45 ○秋田康輔(大阪大学),宮武勇登(大阪大学),降籏大介(大阪大学)

  • 深層学習を用いてモデルの不確かさを考慮するデータ同化手法の提案
  •  データ同化では,通常,モデルの誤差(ノイズ)に仮定をおいて状態推定を行う.しかし,現実問題において,常に適切な仮定が定められるとは限らない.そこで,近年,データ同化による推定値を用いて,深層学習によってモデルの不確かさを学習し,モデルを改善させた上で状態推定を行う取り組みが行われている.本発表では,その取り組みを参考に,アンサンブルカルマンフィルタによる推定手法を提案し,簡単な数値実験例も示す.

13:45 — 14:00 ○豊田和人(公立はこだて未来大学),田中吉太郎(公立はこだて未来大学)、香取勇一(公立はこだて未来大学)、高木清二(公立はこだて未来大学)、櫻沢繁(公立はこだて未来大学)

  • Belousov-Zhabotinsky反応によるsin波を生成するレザバー計算の提案とシミュレーション
  •  機械学習手段の一つとして知られるレザバー計算には,中間層であるレザバーに物理現象を用いることができるという特性がある.本研究では,酸化還元状態が周期的に変化するBZ(Belousov-Zhabotinsky)反応を物理現象と見なし,レザバーに実装する.まず,理論上可能かどうかを検証するために,BZ反応の偏微分方程式モデルを用いて数値シミュレーションを行なった.その結果,BZ反応を用いるレザバー計算で三角関数に近い挙動を生成できた.

14:00 — 14:15 ○木村優希(はこだて未来大学),鉢呂誠市(公立はこだて未来大学),田中吉太郎(公立はこだて未来大学),高木清二(公立はこだて未来大学),櫻沢繁(公立はこだて未来大学)

  • Belousov-Zhabotinsky反応のRZモデルの結合振動子と周期的な光刺激による原生生物の予測現象の再現
  •  本研究ではモジホコリの実験を例にして,BZ反応のRZモデルの結合振動子と光刺激を用いて原生生物の記憶に関する発生機構を調べることを目的とし ている.モジホコリは周期的な刺激に対して予測できる能力を有していることが実験により示されている.モジホコリの周期的な刺激に対する応答性をBZ反応の光応答性として,原生生物の記憶に関する発生機構を数理モデルを用いて再現した.

14:15 — 14:30 ○羽田充宏(大阪大学),岩崎悟(大阪大学)

  • 四次元変分法を用いた熱拡散方程式のパラメータ推定
  •  熱源推定問題は熱拡散方程式に従うシステムにおいて限られた領域での観測データから熱源を表す項や初期値を推定する逆問題であり,工学,科学的重要性により様々な研究がなされている.本研究では熱源推定問題に対して非逐次型データ同化アルゴリズムの一つである四次元変分法を用いたアプローチで取り組み,初期温度分布に加え複数の熱源の発生時刻,位置,温度を推定できる枠組みを提案した.

14:30 — 14:45  ーーーーー 休憩 ーーーーー

セッション4(座長:高安亮紀)

14:45 — 15:00 三輪崇史(東京工業大学)

  • COVID-19の数理モデルと確率制御
  •  COVID-19の感染拡大を抑制するために,接触率制御とワクチン制御がとられている.その戦略を検証するためのツールとして,接触率制御とワクチン制御を考慮したstochastic SEIR modelを提案する.さらに構成したモデルを用いて,感染拡大を抑制するための最適な戦略を与えるべく確率最適化問題として定式化する.最適化問題は偏微分方程式を解くことに帰着させ,その解を数値的に求め,近似的な最適制御を与える. 

15:00 — 15:15 ○宮武朋晃(大阪大学),宮武勇登(大阪大学),降籏大介(大阪大学)

  • 常微分方程式の数値解法における丸め誤差の確率論的性質の観察
  •  数値計算における丸め誤差の定量的評価は実用上重要な課題である.近年の研究では,内積などの線形演算における丸め誤差に関して,従来の誤差評価を改善する確率論的な解析手法が提案されている.本発表では,常微分方程式の初期値問題における数値解法に対し,丸め誤差の確率論的な性質に着目してその挙動を調べた結果を紹介する.

15:15 — 15:30 吉田賢樹(法政大学)

  • 種々の多変数ホークス過程のExact Simulationを用いた破産確率の分析
  •  本講演では,種々の多変数ホークス過程によってモデル化されたクレーム到着をもつリスク過程における,保険破産確率を数値的に与える.種々の多変数ホークス過程は,ファイナンスや保険,その他の分野で存在する伝播やクラスタのモデリングに対して有用な特徴をもっている.数値実験では,バイアスの入らないサンプルパスを生成するExact Simulationを使用する.

15:30 — 15:45 〇中村俊介(法政大学),安田和弘(法政大学)

  • 保有株売却に対する最適執行問題の数値シミュレーションによる評価
  •  Carteaらが提唱した,成行注文を用いた保有株売却に対する取引戦略に対して実験と考察を行った.取引戦略は,2つの市場インパクト,満期での売却価格,株の保有時間に対するペナルティを要素として,動的計画法から導かれるHJB方程式より売却速度として策定される.実験としては,オイラー・丸山近似を用いて作成した仮想の株価のもとで取引を行い,満期の設定や取引回数の変更による評価額の推移に対して考察を行った.

15:45 — 16:00  ーーーーー 休憩 ーーーーー

セッション5(座長:山中脩也)

16:00 — 16:15 ○大森みなみ(武蔵野大学),友枝明保(武蔵野大学)

  • 視覚復号型暗合について
  •  視覚復号型暗号とは, 計算を用いずに視覚のみで復号可能な暗号のことをいう. 具体的には, 透明シートに印刷された意味の持たない画像を複数枚用意し, それらを重ね合わせることで秘密情報を復元するものである.本発表では,白黒画像の視覚復号型暗号のしくみの説明からはじめ,カラー画像の場合や拡張視覚復号型暗号について述べる.

16:15 — 16:30 〇藤井亨麿(武蔵野大学),友枝明保(武蔵野大学)

  • 窓枠の奥行を惑わす不可能モーション立体の数理的創作
  •  柱を挟んだ位置にある 2 つの窓に棒を通すと,その棒が柱の手前を通過するという実際にありえない現象を起こす錯覚立体,「2つの窓の串刺しの技」がある.この作品は線画という2次元の絵から3次元の立体に復元するときの座標を求めることで完成する.本発表では「2つの窓の串刺しの技」の構築方法とその方法で製作したオリジナルの作品を紹介する.

16:30 — 16:45 〇柴⽥茂樹(武蔵野⼤学),友枝明保(武蔵野大学)

  • エレベーターのup-peak-trafficにおける輸送効率に関する数理モデル研究
  •  up-peak-trafficとは, エレベーターの主要な流れが上り方向となる出勤時間帯などでよく起こるエレベーターの渋滞である. この渋滞において効率良く客を運搬できる方法を見つけるために確率セルオートマトンを用いてエレベーターの動きをモデル化した. 本研究では, エレベーターのup-peak-trafficにおける輸送効率を数理モデルシミュレーションによって検証し, その結果から効率良いエレベーターの運搬方法について議論する.

16:45 — 17:00 〇小林秀(武蔵野大学),友枝明保(武蔵野大学)

  • 減速相互作用が導く合流部での流量改善
  •  高速道路において2車線から1車線に切り替わる合流部で渋滞がよくみられる.この原因の1つとしてスムーズな合流が実現されておらず,区間線を引くことが提案されている.区間線とは黄色の実線で定義される車線変更禁止線のことであり,本発表では区間線の影響を調べるためにスロースタート効果を考慮した交互合流モデルを構築し,区間線配置場所を変えたときの流量を数値シミュレーションで検証したので,その結果を報告する.

17:00 — 17:15 〇市川葵(筑波大学),高安亮紀(筑波大学)

  • フーリエスペクトル法を用いた遅延Duffing方程式の周期解の精度保証付き数値計算について
  •  本発表では、脳の皮質視床における脳波のモデルである遅延Duffing方程式の周期解について, 精度保証付き数値計算を用いた解の数値検証を行うことを考える. 具体的には, フーリエスペクトル法を用いて周期解の近似計算を行い, Newton-Kantorovichの定理を用いて得られた近似解の近傍に周期解が一意に存在することを検証する. 

17:15 — 17:30 〇宮内洋明(筑波大学),高安亮紀(筑波大学)

  • 単位円盤領域上における半線形楕円型偏微分方程式の解の精度保証付き数値計算
  •  本研究では非線形楕円型偏微分方程式であるEmden方程式を例に、単位円板領域上における厳密解をフーリエ-ベッセル展開する精度保証付き数値計算方法を考える。有限次元の近似解を無限次元の関数空間で数値検証するために、フーリエ-ベッセル展開の係数の離散畳み込みの評価が必要になる。そこで係数の畳み込みを計算し、ニュートン-カントロヴィッチの定理を用いて解の精度保証を行うフレームワークについて紹介する。

17:30      クロージング


問い合わせ先: 高安亮紀(筑波大学)https://www.risk.tsukuba.ac.jp/~takitoshi/